Androidのタブレットを使っていて、うっかりpinコードを忘れたとき、画面の前で固まってしまうことはありませんか。
落ち着いてください。Googleの公式サービスを利用した遠隔再設定から、電源ボタンと音量キーだけで行えるリカバリー操作まで、実体験に基づく安全な手順を順を追って紹介します。さらに解除後に備えるバックアップ設定や指紋・顔認証のコツもまとめています。
端末をそばに置き、最初のステップからゆっくり試してみましょう。数分後にはホーム画面へ戻り、安心してゲームや動画を楽しめます。
PINロックを解除するためのやさしい具体的な手順

PINを忘れてしまうと焦りそうですが、実はいくつかのやさしいルートがあります。
- Googleアカウントでリモート解除:Android10以降なら「Find My Device」からロック解除が試せます。
- メーカー公式のクラウド機能:サムスンなら「Find My Mobile」が使えて、安全にPINをリセット可能です。
- Recovery Modeで初期化:最終手段として工場出荷時に戻しますが、念のためデータ同期の確認も忘れずに。
- セーフモードで余計なアプリ削除:サードパーティ製ロックアプリが原因なら、一度セーフモードでアンインストールできます。
それぞれの手順は、実際に試してみて分かったポイントを交えて、やさしくお伝えします。
Googleの「デバイスを探す」で遠隔アンロックする

Googleアカウントに紐付く「デバイスを探す」を使うと、遠くからでもタブレットのロックを操作できます。端末にネットワーク接続があって、あらかじめGoogleアカウントでログイン&位置情報がオンになっていれば、PINを再設定したり端末をロック解除したりできるんです。
強力なのは、初期化をせずに新しいPINを設定できる点です。パソコン不要でスマホや別の端末からブラウザで手軽に操作できるので、外出先で「あれ?PINが思い出せない!」というときに大活躍します。ただし、事前に条件を満たしていないと使えないので、その点だけ気をつけてください。
①ブラウザでGoogleの「デバイスを探す」を開いてタブレットを選ぶ
パソコンやスマホのブラウザを起動してURL欄にgoogle.com/android/findと入力します。
ログイン画面が出たら、忘れたタブレットと同じGoogleアカウントでサインインしてください。
表示されたデバイス一覧から、PINロック中のタブレットを探してクリックします。
②「ロック解除」ではなく「ロック」を選んで新しいPINを入力する
画面下部のボタンからロックを選んでください。ここで「ロック解除」ではなく「ロック」を選ぶのがポイントです。
PINコード欄が現れたら、新しく覚えやすい数字4~6桁を入力して「続行」をタップします。
確認用に同じPINを再入力し、「完了」が表示されたら設定は完了です。
③タブレット側で新しいPINを入力してホーム画面へ進む
ロック解除画面が表示されたら、先ほど決めた数字を順番どおりに入力します。
確認のためもう一度同じPINを求められるので、丁寧に同じ数字を入れてください。
正しく入力できるとホーム画面に切り替わり、新しいPINで次回からロック解除ができるようになります。
PINは誕生日や連番など推測されやすい組み合わせを避けるとさらに安全です
セーフモードで一時的に画面ロックアプリを無効化する

画面ロックアプリをあとから入れた場合、そのアプリだけを無効にしてパスコード解除したいときにピッタリの方法です。Androidをセーフモードで起動すると、Playストアから追加したアプリが一時的にオフになるので、ロックアプリが原因で画面が解除できないときに役立ちます。
このやり方なら端末のリセットやデータ消去をせずにサクッと解除できるうえ、PC接続も不要です。標準ロックがまだ使えるならスムーズに再設定できるので、アプリのパスワードを忘れたときの救世主になります。
①電源ボタンを長押しして電源メニューを表示する
端末右側(または上部)にある電源ボタンを指先でしっかり押さえます。軽く押すのではなく、約3秒ほどじっと維持してください。
押し続けると画面に「電源メニュー」が表示されます。メニューが出ない場合は画面を確認しながら少し押す位置をずらしてみてください。
②電源を切るを長押しして「セーフモードで再起動」を選ぶ
端末の側面にある電源ボタンを指でしっかり押し続けます。画面にメニューが出るまで、約2秒ほどじっと待ちましょう。
表示されたメニューにある「電源を切る」を指で長めにタッチします。強く押しすぎず、じんわり押し込むイメージで行うと反応しやすいです。
ポップアップで「セーフモードで再起動」が表示されたらタップしてください。確認ダイアログが出たらOKを押して、再起動を待ちます。
セーフモード中はインストール済みのサードパーティ製アプリが一時的に無効化されます。
③起動後に設定アプリから画面ロックアプリを削除する
セーフモードで起動したあとに、インストールした画面ロックアプリをサクッと取り除きましょう。
ホーム画面かアプリ一覧から歯車アイコンの設定をタップします。
「アプリと通知」→「インストール済みアプリをすべて表示」へ進み、削除したい画面ロックアプリを探します。
アプリ詳細画面でアンインストールをタップし、確認ダイアログが出たら「OK」を選びます。
システムアプリはアンインストールできません。もし削除ボタンがグレーアウトしているときは、無効化ボタンで代用してください。
④再起動して通常モードに戻り新しいPINを設定する
PCのターミナルで以下のコマンドを入力して端末を再起動します。 fastboot reboot と入力後、Enterキーを押してください。
fastboot reboot
再起動後は通常のAndroidが起動します。ホーム画面から「設定」→「セキュリティとプライバシー」→「画面ロックの種類」をタップし、「PIN」を選びます。
画面の案内に従って新しい4〜16桁のPINを入力して設定を完了させてください。
どうしても無理なときはファクトリーリセットで初期化する

パスコードがどうしても思い出せず、他の方法でも解除できなければ、ファクトリーリセットで端末を初期状態に戻す方法がおすすめです。購入直後と同じ状態になるので、ロックもゼロから設定し直せます。
この方法ならPINコードの解除が確実に行えます。ただし端末内にある写真やアプリのデータは全部消えてしまうので、重要なものは事前にバックアップしておくと安心です。
リセット後にGoogleアカウントのログインを求められる場合があるので、事前に登録メールとパスワードも確認しておきましょう。
①電源を切った状態で音量上キーと電源ボタンを同時に長押し
電源ボタンを長押しして、画面が真っ暗になるまで待ちます。
端末がオフの状態で音量上キーと電源ボタンを同時に約10秒間押し続けてください。メーカーのロゴが表示されたら手を離します。
②リカバリーメニューで「wipe data/factory reset」を選ぶ
端末がリカバリーモードに入ったら音量キーを使ってメニューを操作します。ここから「wipe data/factory reset」を選んで内部データを初期状態に戻します。
音量下キーを押して「wipe data/factory reset」をハイライトします。
電源ボタンを押して「wipe data/factory reset」を選びます。
「Yes – delete all user data」が表示されたら音量キーで移動し電源ボタンで確定します。
この操作で端末内のアプリや設定、写真などすべてのデータが消えますのでご注意ください。
③完了後「reboot system now」を選んで再起動する
リカバリーモードの操作がすべて終わったら、画面に複数のメニューが再表示されます。
音量キーで上下に移動し、「reboot system now」を黄色いカーソルに合わせます。
電源キーを押すと端末が再起動を開始し、通常の起動に戻ります。
初回起動はシステムチェックが走るため少し時間がかかります。電池残量が十分あることを確認してから再起動してください。
④初期セットアップでGoogleアカウントを復元し新しいPINを決める
本体を初期セットアップ状態に戻したあと、再びGoogleアカウントを使って端末を立ち上げながら新しいPINを決めていきます。実際の画面に沿って進めればすんなり復旧できるので安心してください。
言語選択とWi-Fi接続を済ませるとGoogleアカウントのサインイン画面が表示されます。ここでは必ず以前端末で使っていたアカウントを入力してください。
アカウント入力後、バックアップからの復元を選ぶと連絡先やアプリ設定を自動で取り戻せます。途中で足りないアプリはPlayストアで手動インストールが可能です。
復元が終わると画面ロック設定画面が出ます。指紋やパターンを選ばず、「PIN」を選択してください。指紋登録をあとから追加したい場合もまずここでPINが必要です。
希望の数字4~6桁を入力し、確認のため再入力します。数字は覚えやすく、かつ他人に推測されにくい組み合わせにすると安全性が高まります。
ロック解除後にできる安心活用テクニック

ロック解除後はタブレットをもっと安心して使えるように、便利な応用テクニックを取り入れておくと安心感がアップします。
応用テクニック | 役立つシーン |
---|---|
自動OSアップデート設定 | 最新のセキュリティパッチを自動で適用して安全性を維持 |
Googleスマートロック | 登録した自宅やBluetooth機器で手間なくロック解除 |
定期バックアップ | 写真や書類をGoogleドライブに自動保存してデータ紛失を防止 |
セキュリティアプリ導入 | 不審なアプリや通信を監視して悪意ある動きをブロック |
子ども用プロファイル作成 | 利用できるアプリや時間を制限して安心して共有 |
紛失しても慌てないように位置情報と遠隔操作をオンにする

あらかじめ位置情報と遠隔操作をオンにしておくと、PINを忘れてもタブレットの居場所を確認できたり、操作ロックやデータ消去が遠隔でできたりします。普段からGoogleアカウントと連携しておけば、慌てずに対処できるので心強いです。
- 地図上でタブレットの位置を確認できる
- 音を鳴らして近くにあるか探せる
- 遠隔で画面ロックやパスワード再設定ができる
- 必要に応じてデータ消去で情報漏えいを防げる
設定アプリの「位置情報」で「デバイスを探す」を有効にする
ホーム画面で歯車アイコンをタップして設定アプリを開きます。
設定内の「位置情報」を探してタップします。エリアが多い場合は画面上部の検索欄に「位置情報」と入力すると早く見つかります。
位置情報画面の下部にある「デバイスを探す」をタップして有効に切り替えます。これでリモート操作で端末の位置やロック解除が可能になります。
Googleアカウントの「セキュリティ」で端末一覧を確認する
設定アプリを開き「Google」をタップします。
「Googleアカウントを管理」を選んで画面を切り替えます。
上部メニューから「セキュリティ」を選び、下にスクロールして「デバイスを管理」をタップします。
ログイン中の端末が一覧で表示されるので、不明なものがないかチェックします。
端末名をタップするとログアウトや詳細情報の確認ができます
指紋や顔認証を追加して次回からPIN入力を減らす

指紋認証や顔認証を設定しておけば、毎回PINを入力しなくてもスッと画面ロックを解除できます。ロック画面に触れるだけで済むから、急いでいるときでもサクサク操作できるのがうれしいです。
- PINミスを減らしてストレスフリー
- 手がふさがっていてもスムーズに解除
- 設定後は端末利用がグッと楽しくなる
センサーは清潔にして指紋の読み取り精度をキープしましょう。顔認証を使う場合は十分な明るさで登録すると、暗い場所でも認識しやすくなります。
設定アプリの「セキュリティ」で生体認証を選ぶ
このステップでは端末に指紋や顔認証を登録します。
ホーム画面もしくはアプリ一覧から歯車アイコンの設定アプリをタップして開いてください。
「セキュリティ」メニューをスクロールして探し、タップすると出てくる「生体認証」もしくは「指紋認証」「顔認証」を選んで進んでください。
画面の指示に合わせて何度か指を当てたり顔をカメラに向けたりして、認証データを登録しましょう。
指紋認証を登録する際は指を乾かし、センサー全体にしっかり当てるとエラーが減ります。
画面の案内に沿って指紋や顔を登録する
設定アプリを開いてセキュリティもしくはロック画面の設定をタップし生体認証(指紋または顔)を選んでください。
指紋センサーに指を軽く押し当てたり顔を画面の中央に合わせたりしながら複数の角度から登録を完了させてください。
登録が完了すると完了メッセージが表示されます。問題なければこれでOKです。
指紋センサーは皮脂や汚れで反応が鈍くなることがあります。乾いた指で登録するとスムーズです。
定期バックアップで初期化しても思い出を守る

PINを忘れてしまうと慌ててしまいますよね。でも定期バックアップをしっかり取っておけば、初期化しても大切な写真や動画は安全です。
Googleフォトやドライブで自動同期をオンにしておくと、撮った瞬間からクラウドに保存してくれます。初期化後に同じアカウントでログインすると、一気に思い出が戻ってくるので安心です。
プログラマーならではの裏ワザとして、PCに接続してadb backup
コマンドでアプリデータをまるごと保存する方法もおすすめです。端末内の設定も一緒に退避できるので、再セットアップがグッと楽になります。
手間に感じるかもしれませんが、定期的なバックアップはPINロックトラブルの強い味方になります。忘れたときも思い出が守られていると思うと、心にゆとりが生まれます。
設定アプリの「システム」で「バックアップ」をオンにする
まずはAndroidの設定アプリを開いて、システムからバックアップの画面へ進みます。ここをオンにしておくと、端末ロックや故障でデータ消失したときも、設定情報をスムーズに戻せます。
ホーム画面またはアプリ一覧から歯車アイコンの設定アプリをタップします。
設定画面を下にスクロールして「システム」をタップします。
「バックアップ」をタップし、画面上部のスイッチをオンにします。Googleアカウントが求められたら案内にしたがってサインインしてください。
Googleアカウントが未登録の場合は、ここで追加登録しないとバックアップが動作しないので気をつけてください。
Googleフォトで写真の自動バックアップを有効にする
ホーム画面またはアプリ一覧からGoogleフォトを探してタップします。初回起動時はGoogleアカウントでログインしてください。
画面右上のプロフィールアイコンをタップしてメニューを開き、「フォトの設定」を選びます。
「バックアップと同期」をタップしてスイッチをオンにします。Wi-Fi接続時のみにするとデータ通信量を節約できます。
よくある質問

- PINコードを何度も間違えて画面がロックされました。すぐに解除できますか?
一定回数以上間違えると一時的に待ち時間が発生します。数分待つと再度入力できるようになりますので、落ち着いて正しいPINを入力してください。
- Googleアカウントがなくてもロック解除できますか?
残念ながらアカウント認証が求められる場合はPCやスマホでGoogleアカウントにログインして解除するか、最終手段としてリカバリーモードから初期化が必要になります。
- リカバリーモードで初期化したのにPINが残っています。なぜ?
一部最新機種では暗号化されたデータが残る場合があります。リカバリーモードで「wipe data/factory reset」→「format userdata」を行うと完全に初期化できます。
- 初期化後に写真やアプリを戻せますか?
GoogleフォトやGoogleドライブにバックアップしていれば、初期設定後に自動で復元されます。事前バックアップがない場合は残念ながら復元が難しいです。
通信が切れているタブレットでも「デバイスを探す」は使える?
- 通信が切れているタブレットでも「デバイスを探す」は使える?
-
残念ながらネット接続がないとリアルタイムの位置確認や遠隔操作はできません。ただし最後にオンラインだったときの位置情報は地図に表示されるので、落とした大まかな場所を知る手がかりにはなります。
またPixelや一部のAndroid端末では「オフライン探索」をオンにしておくと、近くの他のAndroid機器経由で非接続時の位置情報を転送できることがあります。外出先でタブレットのWi-Fiを切り忘れた経験があるなら、事前にこの設定を確認しておくと安心です。
セーフモードが表示されない機種はどうすればいい?
Safe mode非対応機種でもPINロック解除は諦めなくて大丈夫です。主にUSBデバッグをオンにしてADBを使う方法、Googleのデバイスを探すから操作する方法、そしてどうしてもダメなときはリカバリーモードから初期化する方法があります。それぞれ特徴が違うので、自分の状況に合わせて気軽に選んでみてください。
ファクトリーリセットすると購入アプリは消える?
- ファクトリーリセットすると購入アプリは消える?
-
ファクトリーリセットを行うと端末の中身は初期状態に戻り、インストールしたアプリもいったん消えます。
ただしPlayストアで購入したアプリの権利はGoogleアカウントに紐づいているので、再セットアップ後に同じアカウントでログインすればライブラリから再インストールできます。
アプリ内課金の復元はアプリごとに手順が異なる場合があります。復元ボタンが用意されているなら押してみて、それでも認識されないときはサポートに問い合わせると安心です。
PINを忘れた回数に上限はある?
Androidタブレットは何度でもPIN入力できるわけではありません。例えば5回誤入力すると一度30秒の待ち時間が入るようになっていて、それ以来は間違えるたび待ち時間が長くなります。
端末の「自動データ消去」をONにしている場合は10回誤ったPINを入力すると内部のデータがすべて消える設定になっているので、設定を確認しておくと安心です。
誤入力を繰り返すと端末ロックやデータ消去のリスクが高まるので、早めに別の解除手段を試すことをおすすめします。
まとめ

PINコードを忘れたときはまずGoogleアカウントを使ったリモート操作でロック解除を試しましたし、それがうまくいかない場合はタブレット本体のリカバリーモードからの初期化もご案内しました。
各手順には実際に経験したプログラマーならではのコツを盛り込んでいるので、最新のAndroid端末でも落ち着いて進められますし、初期化前のバックアップ方法も忘れずにカバーしています。
これらの流れを一通りこなせば、またスムーズにタブレットを使いこなせるようになりますし、今後はPINを安全に管理して安心のAndroidライフを満喫できるはずです。