Androidで撮った写真や動画をすぐ送りたいのに、bluetoothを使ったファイル転送が途中で止まったり相手側で見つからなかったりして困っていませんか。
ここでは長年の現場経験で培った安定接続のコツと隠れ設定を順序立てて示しますので、初めて操作する場合でもスマホ同士はもちろんパソコン相手でも数分で送受信が完了し、試行錯誤を繰り返さずに済む安心感を得られます。
文章のとおりに設定を進めて写真や書類を移し終えたら、応用編の整理テクニックにも挑戦し、日々のデータ管理をより快適にしてください。
Bluetoothでファイル転送をやってみよう

Bluetoothを使って写真や書類をひょいっと送りたいなら、Android標準の機能だけでサクッとできます。
ここからは試しやすい3つの方法を紹介します。
- ファイルアプリから直接送信:標準の「ファイル」アプリを開き、送りたいファイルを長押しで共有メニューからBluetoothを選びます。
- ギャラリーで複数写真をまとめて:ギャラリーアプリで写真を複数選択し、共有→Bluetoothをタップすると一気に送れます。
- ファイルマネージャアプリを活用:サードパーティ製のファイルマネージャを使うと、フォルダごとまとめて送信できて便利です。
ペアリング前に両端末を近づけ、通信距離を確保すると転送が安定しやすいですよ。
スマホ同士で写真や動画を送る方法

スマホ同士で写真や動画をやさしくやり取りするなら、Android標準のBluetooth機能を活用すると手軽です。送信側と受信側の両方でBluetoothをオンにしてペアリングすれば、ギャラリーから選んだ写真や動画をすいすい送れます。
ケーブルやネット回線がなくてもオフラインで使えるのがうれしいポイントです。ただし大きな動画は転送に時間がかかるので、軽い写真や短いクリップ向きと心得てください。バッテリー節約モードは一時オフにすると転送が途切れにくくなります。
①共有したいファイルをギャラリーで開く
ホーム画面もしくはアプリ一覧からギャラリーを起動して、転送したい写真やドキュメントがあるアルバムを開いてください。
対象ファイルをタップして大きく表示します。画面下部に「共有」アイコンが見えたら次のステップへ進む準備完了です。
②共有ボタンをタップしてBluetoothを選ぶ
画面右上にある共有アイコン(↑マーク)をタップします。
共有メニューが開いたらリストを下にスクロールしてBluetoothを選びます。
もしBluetoothがリストに出てこないときは、先に端末の設定でBluetoothをオンにしておくとスムーズです。
③受け手のスマホでペアリングを承認する
受け手のスマホがロック解除されるとペアリングの通知が表示されます。
通知をタップしてペアリングの確認画面を開き、表示されているPINコードが送信元と一致することを確認します。
問題なければ画面下の「ペアリング承認」ボタンをタップしてください。これで両端末のBluetooth接続が完了します。
画面が暗転して通知が消えた場合は再度Bluetooth設定画面でデバイス名をタップし直すと承認画面が再表示できます。
④送信バーが100%になるまで待つ
送信バーが100%になるまでじっくり待ちます。ここで画面を消灯させたり、ほかの重いアプリを起動したりすると転送が止まることがあるので注意してください。
大きな動画や高解像度の写真を送るときは時間がかかる場合があります。焦らず待つのがコツです。
⑤完了通知をタップしてファイルを確認する
ファイルの送信が終わると画面上部に「Bluetoothでファイルを受信しました」という完了通知が表示されます。画面の上から下へスワイプして通知パネルを開き、完了通知部分をゆったりタップしてください。タップすると標準のファイル管理アプリが起動し、受け取った写真や書類をすぐに確認できます。
スマホからPCにドキュメントを送る方法

スマホからPCに書類を送るときは、Bluetoothが手軽でおすすめです。ケーブルいらずだから、ちょっとしたPDFやWordファイルをサッと移せます。
あらかじめスマホとPCをペアリングしておくと送信も受け取りもポンポンとスムーズに進みます。Wi-Fiのない外出先や会議室で書類をまとめたいときにぴったりです。
ただし、大きすぎるファイルは時間がかかるので、目安として10MB以内のドキュメントを選ぶか分割して送ると快適に使えます。
①設定アプリでBluetoothをオンにする
スマホのロックを解除してからホーム画面にある歯車アイコンをタップし設定アプリを開きます。そして「接続済み機器」を選びBluetoothのスイッチを右側にスワイプしてオンに切り替えます。歯車アイコンが見当たらない場合は画面上部から下にスワイプしてクイック設定パネルを出しBluetoothアイコンをタップしても同じ操作ができます。
②PCのBluetooth設定でデバイスを追加する
キーボードのWindowsキー+Iを押してWindows設定を起動します。
左側メニューからBluetoothとデバイスをクリックします。
画面右上のデバイスを追加ボタンを押し、Bluetoothを選びます。表示されたAndroidの名前をクリックして接続します。
Android側のBluetooth設定画面で検出可能な状態にしてから作業を始めてください。
③Androidに表示されたPINをPCで入力する
Androidの画面に4桁の数字が表示されたら、パソコン側のペアリング画面に同じ数字を入力します。番号が一致するとBluetooth接続が確立し、ファイル転送の準備が整います。
④ファイルマネージャーで送りたいファイルを長押し
端末のファイルマネージャーを開いて、送りたい写真や書類を一覧から探します。該当ファイルを見つけたらアイコンやファイル名を軽く押し続けると選択モードに切り替わります。
選択モードになるとチェックマークがつくので、同時に送りたいファイルを追加でタップしてまとめて選べます。プログラマー視点では、複数の小さいファイルを一括で選択するとBluetooth接続が安定しているうちに効率よく転送できます。
⑤共有メニューからBluetoothでPC名をタップ
送信したい写真や書類を選んだら画面下部の「共有」アイコンを押します。表示されたオプションの中からBluetoothを選びましょう。
しばらくすると検出可能なデバイス一覧にPCの名前が並ぶので、目的のPC名をタップします。Android側から自動的に送信リクエストが飛ぶ仕組みです。
PC側に承認ダイアログが現れたら「承認」または「許可」をクリックしてください。これでファイルの送受信がスタートします。
もしPC名がリストに現れないときは、パソコンのBluetooth設定で「デバイスの検出をオン」にしてから再度リストを更新してみてください。
Bluetooth転送がもっと楽しくなるちょい足しテクニック

Bluetoothでファイルをやりとりするときに、ちょっとした工夫を加えるともっと便利に感じられます。日常の送受信をスムーズにしたいときに役立つ、プログラマーならではのちょい足しテクニックをまとめてみました。
テクニック | 役立ちポイント |
---|---|
Tasker連携で自動送信 | 指定した相手と接続を検出したら自動でファイルを転送。面倒な操作が不要になります。 |
送信前にファイル名を一括リネーム | 日付や識別コードを自動付与しておけば、あとで見返したときに探しやすくなります。 |
自動圧縮&分割転送 | 大きなドキュメントや動画は事前にZIPでまとめて分割。受信側でも解凍がラクになります。 |
Android11以降はバックグラウンドでの自動転送に制限がかかることがあります。Tasker利用時は「バッテリー最適化を無効化」しておくと安心です。
まとめて100枚送るときに失敗しないコツ

100枚の写真をバーッと送ろうとすると途中で止まったりリンクエラーが出たりしやすいので、こまめに小分けに分けるのが安心です。たとえば30枚ずつフォルダにまとめて送れば、エラー発生時も再送が楽になります。さらに、送信前に写真を日付順や番号順にリネームしておくと、あとで取り込みがスムーズになります。送信中は端末同士を近づけて画面をロックしないようにしておくと、切断トラブルも減らせます。
ギャラリーの一括選択で送信数を確かめる
端末のギャラリーを開き、送信したい写真や書類が入ったアルバムを表示してください。
任意のアイテムを長押しすると複数選択モードに移行します。
長押ししたまま指をドラッグして送信したい全アイテムをなぞると選択できます。画面右上に選択中の数が出るので、送信数をしっかり把握できます。
選択した数に抜け漏れがないか、アルバム内を上下にスクロールしても確認しておきましょう。
転送前にWi-Fiとモバイル通信をオフにして安定させる
Bluetoothで写真や書類をサクッと送る前に、他の電波をオフにして安定度を上げましょう。
画面上端から下にスワイプしてクイック設定パネルを開きます。Wi-Fiアイコンをタップしてグレー(オフ)に切り替えましょう。
同じくクイック設定でアンテナマークのモバイルデータアイコンをタップします。これで通信が切れてBluetoothに専念できます。
Android13以降では、各アイコンを長押しすると詳細設定に飛べるので、うっかりオンに戻す心配が少なくなります。
通信が遅いときにスピードを底上げする設定

いつものBluetooth転送がのんびりムードのときは、AndroidのNearby Shareを試してみてください。この機能は接続だけBluetoothを使い、実際のファイルはWi-Fi Directでやり取りしてくれるので、通常のBluetooth送信より10倍くらい速く感じる
それから大きなファイルを送るときは、バッテリーセーバーを切っておくとさらに気持ちよく進みます。省電力モードがONだと電波出力が抑えられてコマ送り状態になりやすいので、設定画面からオフにしておくのがおすすめです。
開発者向けオプションでBluetoothオーディオコーデックを変更する
Bluetoothの音質や遅延をプログラマー視点でカスタマイズしたいときは、開発者向けオプションを使うと便利です。ここではAndroid 13以降を想定して手順をご紹介します。
設定アプリを開き、「システム」→「詳細設定」→「端末情報」と進んでください。ビルド番号を7回連続でタップすると開発者向けオプションが使えるようになります。
開発者向けオプションの一覧から「Bluetoothオーディオコーデック」を探します。接続中のイヤホンやスピーカーを選んで、SBC、AAC、aptX、LDACなど好みのコーデックに切り替えましょう。
選ぶコーデックによっては対応デバイスでないと音が出なかったり、不安定になることがあります。
不要なバックグラウンドアプリを終了する
画面下部から中央にスワイプして指を離すと、最近使ったアプリの一覧が表示されます。
表示されたカードを左右にスワイプして、終了したいアプリを画面中央に移動させてください。
選んだアプリのカードを上方向にスワイプすると、バックグラウンドから完全に終了します。
送信後に自動で整理するファイルマネージャー活用術

Bluetooth送信後、ダウンロードフォルダにファイルが山積みになって探しづらい経験はありませんか。せっかく受け取った写真や資料をすぐに見つけられないと、ちょっともどかしいですよね。
ここではプログラマー視点でおすすめのFolderSyncなどのフォルダ監視アプリを活用する方法を紹介します。設定例として「Download/Bluetooth」を監視対象にして、JPEGは「Pictures」へPDFは「Documents」へ自動で振り分けるプロファイルを作成すれば、送信が終わるたびに勝手に整理してくれるので手動で移動する手間がゼロになります。
受信フォルダをSDカードに指定して容量を節約する
Bluetoothで受け取ったファイルを内蔵ストレージからSDカードへ自動で移動すると、空き容量を気にせず使えます。
Google PlayからTaskerを入手して開き、ストレージへのアクセスを許可します。
+をタップしてプロファイルを作成、イベント→ファイル→ファイル生成を選び、パスに/storage/emulated/0/Bluetoothを指定します。
新規タスクを追加し、アクション→ファイル操作→ファイルを移動を選んで、元パスに%evtfile%、移動先にSDカード内のBluetoothフォルダを入力します。
SDカードのマウント名は機種によって違うため、ファイルマネージャーで実際のパスを確認してください。
自動振り分けルールを作って種類ごとに並べ替える
Taskerを開いて下部の+をタップし、プロフィール名に「Bluetooth振り分け」と入力します。
イベント→ファイル→ファイル作成を選び、ディレクトリに/storage/emulated/0/Bluetooth
を指定します。
アクション→ファイル→ファイル移動を追加し、条件分岐で*.jpg
ならPictures、*.pdf
ならDocumentsにフォルダ指定します。
よくある質問

AndroidでBluetoothファイル転送ができないときは?
- AndroidでBluetoothファイル転送ができないときは?
-
まずBluetoothがオンになっているか確認しましょう。それから相手の端末ときちんとペアリングされているかチェックをお願いします。もし接続がぶつ切りになっているなら、一度端末を再起動してから再度ペア設定を試してみてください。距離が遠すぎたり障害物があると失敗の原因になりやすいので、できるだけ端末を近づけると成功率アップです。
転送速度が遅く感じるときの改善ポイントは?
- 転送速度が遅く感じるときの改善ポイントは?
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Bluetoothは他の無線機器と干渉しやすいので、Wi-Fiルーターや電子レンジなど近くにある機器を一時オフにしてみてください。余計な接続を切っておくと速度がぐっと安定します。それでも遅ければ、大きなファイルはWi-Fi Directやクラウドサービスを組み合わせると快適な時もあります。
複数のファイルを同時に転送するコツは?
- 複数のファイルを同時に転送するコツは?
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ファイルがバラバラだと転送に手間取るので、フォルダごとまとめるかZIP圧縮してから送るとミスが減ります。プログラマー的にはコマンドラインで一気にまとめておくとスムーズですよ。受け取った側もまとめ解凍できるので手順がシンプルになります。
Windows PCとファイルをやり取りするときの注意点は?
- Windows PCとファイルをやり取りするときの注意点は?
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PC側のBluetoothドライバが最新か確認しましょう。受信フォルダの権限が制限されていると転送に失敗することがあります。転送前にPCの設定画面から受信先パスを明示しておくと、あとで探し回らずにすみますよ。
Bluetoothが見つからないときは?
Bluetoothの一覧に送信先が出てこないときは、ソワソワしますよね。同じ悩みを抱えている状況は意外と多いものです。端末の設定や通信状態をチェックすれば、案外すんなり解決できるので安心してください。
- 機内モードの確認:機内モードがオンだとすべてのワイヤレスがオフになります。設定画面からオフにしてください。
- Bluetoothの可視性:相手機器やスマホ側でBluetoothが隠れている場合があります。検出可能に切り替えてリストを更新しましょう。
- 通信距離と障害物:Bluetoothは近距離通信です。壁や金属製家具が間にあるとつながりにくくなるので、機器同士を近づけて再チャレンジしてください。
ペアリングがうまくいかないのはなぜ?
Bluetoothのペアリングがうまくいかないとき、焦らずに原因をひとつずつチェックしてみるのがコツです。
- 端末同士が互いに検出されていない:距離が離れすぎていたり、周囲の機器からの干渉が原因で見つからない場合があります。
- Bluetooth設定がオフになっている:うっかりオフにしたまま操作していないか確認しましょう。
- すでに別のデバイスと接続中:同時に複数のペアリングが制限されている機種もあります。
- 端末ソフトウェアの不具合:OSやアプリのバグで通信が止まることもあるので要チェックです。
どれにも該当しないときは、端末を再起動したり、Bluetoothの一度すべてのペアリング情報を削除して再設定してみると驚くほどあっさりつながることがあります。
大きな動画が途中で止まるのは?
- 大きな動画が途中で止まるのは?
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Bluetoothは小さなファイル向きなので、大きな動画を送ると接続が切れやすく途中で止まってしまいます。
加えてAndroidのバッテリー最適化がバックグラウンド処理を制限し、転送が途中で中断されることがあります。
プログラマーの裏ワザとして動画をZipで分割したり、Termuxで
python -m http.server
を起動して同じ無線LAN内のパソコンからダウンロードすると安定感がグッと上がります。
送信側と受信側でAndroidバージョンが違っても大丈夫?
意外に思えるかもしれませんが、送信側と受信側のAndroidバージョンが違っていても、Bluetoothによるファイル転送は基本的に問題なく行えます。
BluetoothはOSのバージョンに左右されない共通の通信規格を使っているため、最新のAndroidと数年前のAndroid同士でもちゃんとペアリングしてデータをやり取りできます。ただし、Bluetoothの世代が異なると転送速度や省電力機能には差が出ることがあります。
もしペアリングがうまくいかないときは、両方の端末でBluetoothをオフ→オンするか、一度再起動してみてください。実体験では、この手順だけでサクッと繋がるケースが大半でした。
まとめ

Bluetoothを使うと、Android同士はもちろんパソコンともケーブルなしでファイルをやりとりできます。まずはスマホの設定画面からBluetoothをオンにして、送受信する端末同士をタップでペアリングしましょう。
ペアリングが済んだら、ギャラリーやファイルマネージャーで送りたい写真や書類を選んで「共有」をタップ。共有先にペアリング済みの端末を選ぶだけで、数タップで送信がスタートします。
必要なのはこのシンプルな3ステップだけです。手順通りに進めれば、ケーブル探しの手間から解放されて、写真も書類もスムーズにお引っ越しできますよ。ぜひ試してみてください。