Androidのデータ移行をケーブルで試しても途中で固まり焦った経験はありませんか。
このガイドでは、長年Androidアプリ開発に携わる経験を踏まえ、ケーブル一本で完結する転送の下準備から接続中の注意点、終わった直後に行う確認作業まで、つまずきやすい箇所を順番に丁寧に示します。設定画面のどこを触ればよいか、選択肢ごとに迷わないよう全手順を写真付きで解説します。
安心して新しい端末を楽しむために、さっそく手元のケーブルを用意し、順番どおりに進めてみてください。途中で立ち止まっても参考にできるヒントを盛り込んでいますので、やり遂げた瞬間の爽快感を味わっていただけます。
ケーブル一本でできるAndroidデータ移行のやり方

- ケーブル選び:Type-C to Type-CやType-C to USBアダプタなど端末に合うものを用意すると安心
- USBモード設定:設定→接続済みデバイス→USBと進み、ファイル転送を選んでおく
- 接続と承認:ケーブルで両端末をつなぎ、新しいスマホ側で「この端末を許可」をタップ
- フォルダ操作:パソコンまたは古いAndroidから内部ストレージを開き、移行したいフォルダやファイルをドラッグ&ドロップ
- 整合性チェック:移した写真や連絡先が見られるか、新しい端末で動作確認
この方法ならクラウドの待ち時間なしに、大容量の写真や動画もストレスなく移せます。ケーブル1本でスピード転送できるので、通信環境に左右されずサクッと完了します。
- 大容量写真やログは
adb pull /sdcard/DCIM/Camera
で直接取り出すと途中で止まりにくい - 転送中は端末がスリープしないよう設定→ディスプレイ→スリープしないをオンにしておく
付属ケーブルでまるごと移す

付属ケーブルを使えばスマホ同士を直接つなぐだけで連絡先や写真、アプリ設定まですべてを一気に引き継げます。Wi-Fi設定や専用アプリのインストールが不要なので、シンプルな手順が苦手な人にもぴったりな方法です。
機種によってはケーブル端子が異なる場合がありますが付属品なら間違いなし。USB-C to USB-Cケーブルを新旧端末に挿して表示される案内に従うだけで移行がスタートします。作業中は画面ロックを解除して接続し続けるとスムーズです。
高速かつ安定な転送が魅力なので数十GBの写真や動画も短時間で移動できます。ケーブルの抜き差しに気をつければデータが途中で止まる心配もほとんどありません。
①旧Androidの設定アプリでバックアップを更新する
旧Android端末で設定アプリをタップして起動します。
「Google」→「バックアップ」を選び、今すぐバックアップを作成をタップして最新データをGoogleドライブに保存します。
Wi-Fi接続中かつ充電中にすると、途中で止まらずスムーズにバックアップできます。
②新旧端末を付属ケーブルでしっかり接続する
まず古い端末と新しい端末から保護ケースを外し、付属ケーブルの両端子をしっかり差し込みます。
端子が奥まで届いたら、軽く引っ張って抜けないか確認し、ぐらつきがないかチェックしましょう。
新しい端末の画面に「ファイル転送」や「MTP」モードの選択肢が出たらそちらを選び、データ移行の準備は完了です。
③新端末のスタートアップ画面でコピーを選ぶ
新端末の初回起動で言語やWi-Fi設定を進めると「アプリとデータのコピー」という表示が出ます。ここで「コピー」をタップしてください。
ケーブル接続の場合は「ケーブルからコピー」が自動で選ばれています。変更せずに次へ進むだけで旧端末からデータが移行されます。
ケーブルは安定したデータ転送のため、純正または品質の良いものを使うと安心です。
④旧端末の画面でアクセスを許可する
通知パネルにUSB設定が出ない場合は、画面を一度消灯して再度点灯させるか、別のUSBコネクタを試してみてください。
⑤新端末の進行バーが消えるまで待つ
ケーブル接続直後に画面に表示される進行バーが消えるまで、じっと待ちましょう。データの量が多いときは完了まで数分かかることがあります。
途中でケーブルを抜くと転送が中断されることがあるので、触らずに安全第一で見守ってください。
バーが消えれば転送完了の合図です。新端末が自動的にホーム画面に切り替わりますので、それまで優しく待ちましょう。
市販USB-Cケーブルでサクッと移す

手持ちの市販USB-Cケーブルを使うと、新しいAndroidと古いAndroidを直結してサクッとデータを移せます。
特別な設定やアプリのインストールなしでつなぐだけなので、ケーブルさえあればどこでも手軽に実行可能です。スピードも安定しているので、大量の写真や動画もストレスなくコピーできます。
①ケーブル規格を確認してUSB-CtoCを用意する
端末の充電口が両側対称の小型台形ならUSB-Cです。古いモデルなどMicroUSBと間違えないように形状をしっかり確認しましょう。
ケーブルのパッケージや製品ページでUSB 3.1 Gen1やSuperSpeedの表記を探しましょう。充電専用モデルはデータ移行できません。
格安ケーブルには充電だけでデータ非対応のものがあるので注意してください。
②両端末の充電を50%以上にしておく
データ移行中に両端末が途中で電源切れないよう、バッテリー残量を50%以上にしておきます。移行作業は時間がかかる場合があるので、できれば80%以上あると安心です。
USBケーブル接続中は想像以上にバッテリーを消費します。作業前に充電器を手元に用意しておくと安心です。
③ケーブルで接続後にUSB経由転送を選択する
USBケーブルでAndroidとPCをつないだら画面の上端から下にスワイプして通知パネルを開きUSBの項目をタップします。リストからファイル転送(MTP)を選ぶとPC側で端末内のデータにアクセスできます。
注意:充電専用ケーブルだとファイル転送が選べないので、データ通信対応のケーブルを使ってください。
④コピーしたい項目にチェックを入れる
転送画面にデータ項目が一覧で並ぶので、移したいものにチェックを入れてください。連絡先や写真だけでなく、アプリの設定や通話履歴などもまとめて選べます。
写真や動画を大量にチェックするとケーブル接続でも転送に時間がかかるため、必要なデータだけを選ぶと効率的です。
⑤完了表示が出たらアプリの起動をテストする
移行が終わると画面に「完了」のメッセージが出ます。そのままアプリ一覧から移したアプリをタップして、ちゃんと立ち上がるか確かめてください。
もし起動に時間がかかったりログインが必要な画面が出たら、慌てずに画面の指示に従って進めてみましょう。うまく動かないときはPlayストアでアップデートを確認してみるといいですよ。
Type-CとLightningの変換アダプタでiPhoneから移す

Type-CポートをもったAndroidスマホとiPhoneをType-C⇔Lightning変換アダプタで直接つなぐ方法は、PC不要でかんたんに写真や動画を移せる手軽な選択肢です。純正ケーブルや高品質な変換アダプタを使えば、AndroidのセットアップウィザードやファイルマネージャーでiPhone内のデータを読み取れるので、スピーディに移行できます。
変換アダプタ選びのポイントは、データ転送対応かどうかをしっかり確認することです。安いだけの充電専用アダプタだとファイル共有できないので注意しましょう。iPhone側で「このコンピュータを信頼しますか?」の届いたら許可しつつ、画面ロックは事前に解除しておくとスムーズです。
①変換アダプタを介して端末同士をつなぐ
まず新旧どちらのスマホでも使えるUSB-CtoUSB-CやUSB-CtoMicro-USBのOTG対応変換アダプタを用意します。
次に両端末の充電ポートにアダプタを挿し付属のUSBケーブルでしっかり接続してください。
接続が完了したら画面に表示される「ファイル転送」を選ぶと新旧端末間でデータのやり取りが可能になります。
②Androidの「iPhoneからコピー」をタップする
ケーブルでつないだままセットアップ画面をスクロールして、「データ転送」セクションを探します。そこにあるiPhoneからコピーボタンを見つけたらそっとタップしてください。タップ後に読み込みが始まります。
ボタンがグレー表示の場合は、iPhone側のロックを解除して「信頼」をタップしてから再度試してください。
③iPhone側で信頼を選び転送を許可する
iPhoneの画面に「このコンピュータを信頼しますか?」というダイアログが表示されたら信頼をタップしてください。
次にロック解除用のパスコード入力を求められたら、画面に従ってパスコードを入力します。
これでiPhoneからAndroidへのデータ転送が許可され、ケーブル経由でファイルをやり取りできる状態になります。
ダイアログが出ない場合は、iPhoneのロックを解除したままケーブルをゆっくり抜き差しすると再表示されやすいです。
④写真とメッセージなど必要な項目だけ選ぶ
データ転送画面で表示される項目は全部まとめて移せるけれど、あとで使わないデータまで持ってくると新しい端末の容量をいっぱいにしちゃうことがあるよ。
- 写真と動画:アルバムの中からお気に入りだけチェック
- メッセージ:重要なやり取りがあるトークだけ選択
- 連絡先:普段使う友人や家族だけ残す
- アプリと設定:大容量アプリはあとから手動で入れ直しもOK
必要な項目だけに絞れば、ケーブル越しの転送時間がぐっと短くなるし、新端末の容量管理も楽になるよ。
写真を全部選ぶと転送に時間がかかるので、撮りためた大量の写真はパソコンなど別の場所に保管しておくことがおすすめです。
⑤転送完了後にLINEなどを個別に確認する
転送が終わったあとLINEだけでなく、WhatsAppやその他使っているメッセージアプリをひとつずつ開いてデータがそろっているかチェックしましょう。
とくにLINEはトーク履歴やスタンプ、アルバムがきちんと残っているか見落としがちなので、すみずみまで確認してください。
LINEのトーク履歴は事前にGoogleドライブバックアップをオンにしていないと移行できないことがあります。
移行が終わったあとにやっておくと安心な応用ワザ

移行が終わったあと、新しいスマホをもっと頼もしく使うための応用テクニックを集めました。
応用ワザ | 活用効果 |
---|---|
クラウド同期の自動化 | 写真や連絡先を常に最新状態でバックアップできる |
定期バックアップスケジュール設定 | 誤操作や故障時にも安心してデータを復元できる |
不要ファイルとキャッシュの整理 | 端末の動作を軽くしてバッテリー持ちを改善する |
クラウド連携で写真を自動保存する

クラウド連携はパソコンなしでも写真が自動でアップロードされる機能です。Wi-Fi接続時にカメラロールの新しい写真や動画がクラウドにバックアップされるので、大切な思い出を安全に保管できます。
この方法ならケーブルを取り出す手間が省ける上に、端末の容量を確保できるメリットがあります。
- 自動アップロードでバックアップし忘れを防げる
- 端末の容量が不足しにくくなる
- 他のデバイスともかんたんに共有できる
GoogleフォトやOneDrive、Dropboxなど複数のサービスから選べるので、保存容量や操作画面の使いやすさでお気に入りを見つけてください。
設定アプリでGoogleフォトの同期をオンにする
ホーム画面から設定アイコンをタップして起動してください。
設定画面の中ほどにあるアカウントと同期(またはアカウント
)を探してタップします。
同期したいGoogleアカウントをリストからタップしてください。
Googleフォトの右側にあるスイッチをタップして有効にします。オンになると自動バックアップが始まります。
モバイルデータ使用量の上限を設定する
ホーム画面またはアプリ一覧から歯車アイコンの設定アプリをタップします。
「ネットワークとインターネット」を選び、「SIMカードとモバイルネットワーク」をタップします。使用中のSIMを選択後、「データ使用量警告と制限」を開き、「モバイルデータの上限を設定」を有効化。好きな数値を入力して保存しましょう。
デュアルSIM端末では限度をかけたいSIMを誤って変更しないように注意してください。
旧端末を子ども用スマホに再利用する

使わなくなった古いAndroid端末は、そのまま子ども用スマホとして役立てられます。処分せずに再活用することで経済的にも環境にも優しく、子どもが落として壊してしまってもダメージが少ないのが魅力です。
ファミリーリンクなどの保護者向けツールを使えば、利用時間やアクセスできるアプリをしっかり管理できます。宿題用アプリや学習動画の視聴に限定しておくと、安心してデジタル学習の第一歩をサポートできます。
実際に再利用した端末は、写真撮影やメッセージ機能の練習にも大活躍。余計な心配なく貸し出せるので、親子でスマホコミュニケーションを楽しむきっかけにもなりました。
旧端末でファミリーリンクの子どもアカウントを設定する
旧端末にGoogleファミリーリンクアプリをインストールして、保護者のGoogleアカウントでログインします。
[子どもを追加]をタップして、名前と生年月日を入力します。画面の案内に沿って保護者承認を進めるとアカウントが作成されます。
保護者アカウントでログインしたあと、子ども用のメールアドレスは正確に入力してください。
スクリーンタイムの上限を決める
ホーム画面またはアプリ一覧から歯車アイコンの設定をタップして開きます。
設定内の「Digital Wellbeing & 保護者による使用制限」を探しタップします。
「ダッシュボード」から上限を設定したいアプリをタップして一覧を表示します。
「タイマーを設定」をタップし、表示されたダイアログで1日の上限時間を選んで「OK」を押します。
注意:機種によっては「Digital Wellbeing」の名称が異なる場合があります。画面上部の検索バーで探すとスムーズです。
PCとUSBデバッグでアプリの設定を一括コピーする

PCとUSBデバッグを使えば、パソコン越しにアプリの設定をまるごと取り出せます。開発者向けモードを有効にしておけば、複数のアプリをまとめてバックアップできるので、新しい端末に一括で反映できるのがうれしいポイントです。
手動で1つずつ設定を移す手間が省けるので、アプリの数が多いときや細かいカスタマイズを再現したいときにぴったりです。
- 高速コピー:PCの処理を利用して短時間でまとめて保存できる
- 設定そのまま再現:画面レイアウトやアカウント情報などを崩さずに移せる
- 一括処理:複数アプリのバックアップと復元を一度にこなせる
開発者向けオプションでUSBデバッグを有効にする
まずはUSBデバッグをONにする準備をしましょう。Android10以降の端末で動作確認済みの手順です。
設定アプリを開き、画面下部の「システム」→「端末情報」を選びます。ビルド番号と書かれた項目を7回タップすると「開発者向けオプションを有効にしました」と表示されます。
設定に戻り「システム」→「詳細設定」→「開発者向けオプション」をタップします。ここでデバッグ設定などが並んでいる画面が表示されます。
「USBデバッグ」のスイッチをタップしてONにします。表示される確認ダイアログで「OK」を押すと準備は完了です。
USBデバッグをONにするとPCからの操作権限が強くなるため、信頼できるPCと接続してください。
ADBコマンドでアプリデータをバックアップする
USBケーブルでつないだ端末に対して、adb backupコマンドを実行してアプリデータを保存します。事前にUSBデバッグをオンにし、画面のロックを解除してください。
バックアップファイルの保存先と内容を指定してコマンドを入力します。すべてのアプリと共有ストレージを含める例です。
adb backup -f backup.ab -apk -shared -all
よくある質問

- USBケーブルでデータ移行が途中で止まってしまったらどうすればいいですか?
-
ケーブルが純正品か高品質かをまず見直しましょう。安価なケーブルだと接触不良で転送が止まりやすいです。それでも止まるときはAndroid側のUSB設定が「ファイル転送」になっているか確認してみてください。
- 転送速度を少しでも速くするコツはありますか?
-
USB3.0対応ポートとケーブルを使うと劇的に速くなります。PC側で他の大きなファイル同期やバックアップを止めておくと帯域を占有せずスムーズです。
- アプリのデータもすべて移せますか?
-
基本的にケーブルだけでは写真や動画などのメディアファイルが主になります。アプリ設定やゲームのセーブデータを丸ごと移したい場合はAndroidデバッグブリッジ(ADB)を使ったバックアップを活用すると便利です。
移行中にケーブルが抜けたらどうなる?
新しいスマホと接続したケーブルが途中で抜けるとデータ移行アプリが自動で一時停止しスマホ画面に「接続が解除されました」というメッセージが表示されます。慌てずにケーブルをしっかり差し直すと移行が再開されるので安心してください。
経験上、ケーブルの抜け防止には純正のUSB-Cケーブルがおすすめで移行中はスマホを動かさないようにするとトラブルが減ります。何度も抜けてしまう場合はケーブルの断線や端子のほこりを疑ってみるといいですよ。
写真だけを選んで移すことはできる?
Android標準の引っ越し機能には写真だけをピンポイントで移すボタンはありません。その代わり、USBケーブルでスマホをパソコンに接続し、ファイル転送モードに切り替えてから内蔵ストレージのDCIMフォルダだけを選んでコピーする方法が使えます。この手順なら不要な画像を省いて、必要な写真だけをまとめて移せるので便利です。
旧端末の初期化はいつすればいい?
大切なのは新しい端末で写真や連絡先がちゃんと見られるのを確認してから初期化することです。まずは新機種のホーム画面をじっくり触ってみて、メッセージやアプリのログイン情報、クラウド同期がしっかり動いているかチェックしましょう。もし何か足りないものがあればその場でバックアップを取り直します。すべてが問題なく移せたら、旧端末でアカウントのログアウトやSIMカードの取り外しを終え、データが消えても安心だと心の準備ができたタイミングで初期化ボタンをタップしてください。
まとめ

ケーブルを使ったデータ移行は、端末同士をUSBケーブルでつなぎ、画面の指示にしたがってデータ転送を選ぶだけで完了します。
これで連絡先や写真、動画など必要なデータがそのまま新しいAndroid端末に引き継がれます。さっそくアプリを立ち上げて、快適なスマホライフをお楽しみください。